大人向けと子ども向け、その境界線はどこにある 

みなさんこんにちは

Team仁のneuです

 

 友だちにモンスターハンターワールドが一段落ついたから別のゲームをやりたい、何かオススメのゲームはないかと聞かれた。

今月Nintendo Switch向けに発売されたベヨネッタベヨネッタ2は私がWii Uで一番好きだったソフトなので、それを勧めてみたところ、『任天堂ハードはキッズ向けだから・・・』と言われた。(その友人はまだSwitchを持っていない)

私は初めて遊んだゲームがNINTENDO64の「ゴールデンアイ007」なのもあり、任天堂ハードが子ども向けだと思ったことはないが、任天堂のハードやソフトが子ども向けだという話はたまに耳にする。

しかし任天堂のゲームの中でも、ゼルダの伝説シリーズ(特にブレスオブザワイルドやムジュラの仮面)やメトロイドシリーズは子ども向けとは言いずらい。

 

ではなぜ任天堂のゲームは子ども向けと思われがちなのだろうか?

 

そもそも大人向けゲーム・子ども向けゲームの定義は?

 前提として、大人向けのゲームと子ども向けのゲームに明確な定義は無い。

だがそれでは話が進まないので、ここではその境界線となりうる要素をいくつかあげてみることとしよう。(以下で述べる子ども向けゲームと大人向けゲームはそれぞれ、どちらかと言えば子ども向け、大人向けと思われるという意味合いで用いている)

1,グラフィック

子ども向けゲームに比べ大人向けゲームはグラフィックがリアルなイメージがある。例えばアンチャーテッドThe Last of Usのグラフィックやレンタリングは実にリアルだ。また画質も重要な要素である。

2,ストラテジー

戦略性の高いゲームは大人向けゲームと言われやすい。 eスポーツの定番であるLeague of Legendsはその代表作とも言えるだろう。

3,ストーリー

大人向けゲームはストーリーが難解であったり、扱っているテーマが重かったり難しいものである事が多い。例えばサイコブレイクのストーリーはDLCで補完したとはいえ子どもには難しいだろう。

4,難易度

難易度が高い子ども向けのゲームはなかなか少ない。ダークソウルや仁王は死にゲーと言われるくらいの難易度だ。

5,エクスプレッション

表現は一番大人向け、子ども向けが分かりやすい部分だ。流血表現であったり、暴力表現、性的表現は子ども向けでは難しいだろう。

6,CERO

これは上のエクスプレッションにも大きく関係している。CERO Aのゲームは子ども向けと言われやすいし、CERO Zに関しては18歳以上の年齢制限がかかっているので大人向けゲームと言い切っていいだろう。*1

 これらの条件のうちCEROを除く5つは主観的な判断しかできない。

 

任天堂のゲームを検証してみると…?

 任天堂のゲームを上の6つのトピックで比べてみよう。

先ほども述べたが判定はほとんどが主観的にしか行えないため、私の独断で行われる。あくまで話半分に聞いてもらいたい。また今回は任天堂のゲームを任天堂がパブリッシュしているソフトでパッケージ版が限定販売や特典のみではなく普通に発売されているタイトルと定義する。

今回検証するタイトルは2月22日現在から直近で発売された任天堂のゲームのうち、私がプレイした事のあるソフト10本。(★はプレイしていないが前作から大きく変わっていないと判断し、動画でグラフィックを確認したタイトル。それぞれプレイしたことがあるシリーズタイトルをソフト名の下に記述した)

ベヨネッタ2


ベヨネッタ・ベヨネッタ2 紹介映像

  1. グラフィック…綺麗。
  2. ストラテジー…コンボ性は極めて高い。
  3. ストーリー…1とかなり繋がっている。難解ではないが巧妙にできている。
  4. 難易度…クリアするだけならそこまで難しくないがプラチナをとるとなるとかなり難しい。
  5. エクスプレッション…過激な表現が多く含まれる。
  6. CERO…D
マリオ+ラビッツ キングダムバトル


マリオ+ラビッツ キングダムバトル 紹介映像

  1. グラフィック…綺麗。
  2. ストラテジー…かなり高い。
  3. ストーリー…簡単。
  4. 難易度…見た目とは裏腹に難しい。
  5. エクスプレッション…コミカル。
  6. CERO…A
マリオパーティ100 ミニゲームコレクション★

マリオパーティ1,2,3,4,5,6,8,9のプレイ経験あり


マリオパーティ100 ミニゲームコレクション 紹介映像

  1. グラフィック…荒い。
  2. ストラテジー…普通。
  3. ストーリー…無し。
  4. 難易度…低い。
  5. エクスプレッション…コミカル。
  6. CERO…A
ゼノブレイド2


ゼノブレイド2 紹介映像

  1. グラフィック…TVモードでの画質は高い。しかし細部に粗が目立つ。携帯モードではかなり荒くなる。
  2. ストラテジー…普通。ボールメーカーを使用しないのであれば高くなる。
  3. ストーリー…ストーリー主導型のため、ストーリー性は高く少し難しい。
  4. 難易度…普通。TIGER! TIGER!の難易度は人によってはとても高い。
  5. エクスプレッション…きつい表現はないが肌の露出は多い。
  6. CERO…C
いっしょにチョキッと スニッパーズ プラス★

いっしょにチョキっとスニッパーズのプレイ経験あり


いっしょにチョキッと スニッパーズ 紹介映像

  1. グラフィック…綺麗。
  2. ストラテジー…普通。
  3. ストーリー…無い。
  4. 難易度…最後の方は難しい。
  5. エクスプレッション…切り刻みまくっているが過激では無い。
  6. CERO…A
スーパーマリオオデッセイ


スーパーマリオ オデッセイ 紹介映像

  1. グラフィック…極めて綺麗。
  2. ストラテジー…普通。
  3. ストーリー…普通。
  4. 難易度…クリアするだけなら難しく無いが、クリア後は難しい。
  5. エクスプレッション…コミカル。
  6. CERO…B
マリオ&ルイージRPG1 DX★

マリオ&ルイージRPGのプレイ経験あり


マリオ&ルイージRPG1 DX 紹介映像

  1. グラフィック…荒い。
  2. ストラテジー…高い。
  3. ストーリー…普通。
  4. 難易度…普通。
  5. エクスプレッション…コミカル。
  6. CERO…A
スプラトゥーン2


スプラトゥーン2 紹介映像

  1. グラフィック…綺麗。
  2. ストラテジー…高い。
  3. ストーリー…ストーリー性は低い。
  4. 難易度…ウデマエ次第。
  5. エクスプレッション…インクの撃ち合いのため過激ではない。
  6. CERO…A
マリオカート8デラックス


『マリオカート8 デラックス』 紹介映像

  1. グラフィック…綺麗。
  2. ストラテジー…普通。
  3. ストーリー…無し。
  4. 難易度…レートとcc次第。
  5. エクスプレッション…コミカル。
  6. CERO…A
ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド


ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド 3rd トレーラー

  1. グラフィック…極めて綺麗。
  2. ストラテジー…高い。
  3. ストーリー…普通。
  4. 難易度…装備の強化次第だが基本は高い。
  5. エクスプレッション…過激な表現はない。
  6. CERO…B

検証してみた結果、Switchのソフトは綺麗だが、リアルなグラフィックのゲームはなかった。一方で難易度やストラテジーが低いゲームは意外と少ない。ストーリーも難しくなく、過激な表現のあるソフトが少ないためCEROは全体的に低めである。

これらの結果から言えることは任天堂のゲームはゲーム内容はしっかりとしているが見た目は柔らかいソフトが多い

つまり任天堂ゲームの多くは大人向けでもなければ子ども向けでもない全年齢向けゲームというわけだ。

 

任天堂ソフトが子ども向けと思われる理由

 前章から最近の任天堂のソフトの多くは大人でも子どもでも楽しめるゲームだと分かった。しかし、任天堂ゲームが子ども向けと言われることが多い。一体何故なのだろうか?

私はその理由を1bit思考*2によるものと考えている。

まず『任天堂のゲームは大人向けゲームである』という仮説をたてる。これは前章の検証結果、特にエクスプレッションとCEROから間違いと分かる。

ここで1bit思考を用いる。即ち『大人向けのゲーム⇔子ども向けゲーム』どちらかしかないと考える。

すると任天堂ゲームは大人向けゲームでは無いのだから子ども向けゲームであるとなるのだ。

 

 繰り返しになるが私は任天堂のタイトルを子ども向けとは考えていない。1bit思考によって子ども向けと思われているが実際は年齢層の広いゲームであると考えている。一方で他のハードに比べ任天堂ハードは子ども向けゲームが多いことは確かであり、それが任天堂ゲームは子ども向けというイメージの一つの要因になっているとも言える。

もちろん全年齢に請求できるゲームが大人向けゲームより優れているというわけでは無い。表現が過激になればゲームはよりスリリングになるだろうし、ストーリーは大人向けの方が複雑で面白い。やはりそれぞれ一長一短なので1bit思考はせず、どちらも受け入れ気に入ったゲームをプレイするのが一番だろう。

 

*1:CERO特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構 ゲームソフトの年齢別レーティングを実施している

*2:0か100か、両極端な思考を特に悪い意味で指す言葉。